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解体付き墓つくり
2023.04.04
『文字彫刻』について

こんにちは、大澤です。

今回は『文字彫刻』についてです。

お墓には「お題目」や「家名」、「先祖代々」等の彫刻がされています。また、「戒名・法名」なども彫刻する場合もありますね。

現在の彫刻は「サンドブラスト」という方法で行います。彫る部分に、圧縮空気で「砂」を吹き付けて彫る方法で、一般普及したのは昭和40年代です。
原理は、文字を彫る石面に「ゴムシート」を張ります。石面にゴムシートを張ったら、カッター等で文字や絵柄を切抜き、石肌が見える状態にします。
そして「コンプレッサー」で「エアー」と一緒に砂を吹き付けます。
彫るものによりエアーの量、砂の量、ノズル(吹き出し口)の太さを加減して彫ります。
砂はカーボンの人工砂が主流です。
彫り終わったらゴムシートを剥して取り除いて完成。


≪機械のない時代の文字彫り≫
機械での字彫りを紹介しましたが、それ以前は「たがね」や「のみ」で手彫りをしていました。
小さな「たがね」で文字の縁に「たがね」を走らせてきります。
次に、文字の太さによって深さを調整しながら、先がとがっている「先のみ」で彫り下げていきます。
そして突きのみを使って文字の底をさらっていきます。
現在でも「手彫り」をしている石屋もあるようです。
手持ちの彫り機を使い、手間と時間を掛けて手彫りをしていくのは大変な技術が必要です。

≪文字彫刻の種類≫
皿彫り・・・・・・・・彫り面が皿のように丸くなる彫り方です。

角底彫り(平彫り)・・・墓石正面等を彫る時に多く使います。

薬研彫り・・・・・・・ 字底がV字形になる彫り方で、五輪塔に彫る梵字はこの彫り方
が多いです。

その他にも彫刻の方法はありますが。
手彫り彫刻は、「サンドブラスト」彫刻と違い、職人一人一人の心のこもった、暖かみのある仕上がりになります。
職人の後継者不足で、失われつつある技術のようですが、残していきたいですね。


大澤
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