2023.10.23
喪服は「何色」?
喪服はなぜ「黒」?
こんにちは、大澤です。
夏の暑が和らいできましたが
皆様のところはいかがでしょうか?
今回は、「喪服」です。
皆様は、喪服というと、何を連想しますか?
礼服、着物、紋付(紋服)等々・・・。
あとは、黒色。
喪服といえば「黒」ですが
なんとじつは、昔は「白」だったそうです。
「日本書記」などの古い書物には
当時は喪服といえば「白」だった、とあります。
それが、平安時代に法令で
「天皇は直系二親等以上の喪では、墨染めの色を着用すること」
と定められ、それをきっかけに貴族の間で
白い喪服が少しずつ広まりました。
ところが、室町時代になると、また「白」が復活します。
布を「黒」に染めるのは手間がかかりますから。
以後、庶民の間では長らく「白い喪服」だったそう。
明治になると、また「黒い喪服」になります。
明治維新をきっかけに、欧米の影響で「黒い喪服」が。
明治30年の皇室の葬儀で、国賓の目を気にして「黒」に統一され
皇室の喪服は正式に「黒」と決められたそうです。
戦時になると、一般庶民も汚れやすい「白」よりも「黒」を着るようになります。
そして戦後は急速に「黒い喪服」が広まったということです。
最近では、2012年、歌舞伎役者の中村勘三郎さんの葬儀の時
奥様が「白い喪服」を着ていたことが、話題になりましたね。
黒い喪服も意外と、新しい歴史だったのですね。